km8492(こま)の部屋

World of Warshipsに関する個人ノウハウを垂れ流すブログです

クラン戦ナポリ格付けタイマン術!己の力で勝利へに導け

目次

まえがき

Tier10CAナポリ。クラン戦で度々代替わりする外周CAにおいて、実装後から現在まで覇権を謳歌し度々BAN対象に含まれるテンプレ強艦艇です。性能上クラン戦に対する理解がある程度未成熟でも、チームとして必要最低限の期待値が約束される船ではありますが、戦術・状況によっては味方の勝敗を左右する最重用ポジションとなります。

そのためチーム内の実力格差を埋めるためというよりは、勝利への起爆剤にして欲しいという思いがあります(育成等の概念の否定ではありません、むしろ必要なことです)。私事ですが最近は所属コミュニティの人数事情からナポリ以外を担当し指導するケースが増え、テクニック共有が必要なケースが増えたこと、他クランとの関係性が広がり少しでも多くのプレイヤーに上手くなってほしい等々の思いが重なったため、この記事を執筆します。

※この記事はある程度クラン戦に関する用語を知っている人・及びアジアリージョンが対象です。

戦術(タクティクス)の話

この記事のテーマがなぜナポリのタイマンに焦点を合わせているのかを説明するには、まずタクティクス(以下タク)の話をしなければなりません。

お船界隈ではタクとは基本的に艦艇の初期展開位置を設定し、どの場所を重点的に攻めるのかを事前共有&実行するケースを指すことが多いです。そのシーズンのBAN・環境にも左右されますが、大まかには以下のパターンに分類できます。

※レギュレーションとしては今まで多く採用されているチーム人数7人、最大BB2を想定しています。また画像はあくまで一例です。

DD編成

DDを3~4隻構成し、外周及びCAP周辺をCAで抑えるタク。BBは初手DDが展開する攻め側で火力を出す役と、防衛側にそれぞれ配置されることが一般的です。

初手からDDを集中運用し相手のDDを下げCAPを取得、その取得ポイント及び時間を使って敵をフォーカスしていきます。初手のアプローチCAPも相手の編成に合わせて頻繁に変更し、いかに有利な場所を抑え必要な場合リポジを行うかの対応力勝負となります。そのため戦場は流動的(むしろ火力で負けているためそうしないと勝てない)です。

CA編成

DDを1~2隻、1隻はレーダーやソナーありのスポット能力に長けたDD、もう1隻はリポジ役の足のあるDD等で構成し、外周側をCA+CAP周辺をレーダーCAで抑えるタク。DD編成と同じくBBは初手DDが展開する攻め側で火力を出す役と、防衛側にそれぞれ配置されることが多いです。

中立CAPをレーダーで妨害しつつ長時間取得されないことを目標とし、CABBの火力で適宜攻め上がり、最終的なHP差と支配エリアを広げて勝利することが狙いとなります。

 

また厳密には別種タクですが米DD・パン亜DD系統を起用し煙幕を中心とするタクも存在します。要所を煙幕圏を使い徐々に拡大あるいは防衛し、最終的なHP差と支配エリアを広げて勝利することが狙いとなります。

重編成

DDを0~1隻構成し、CA(大型巡洋艦)+BBでMAPの要所を抑えながら平押しするタク。

圧倒的なヘルス差と火力の暴力で敵を撃沈、ラインを下げクロスを形成し再侵攻不可にすることが狙い。ダメージ交換において他のタクに負ける確率が低く、こちらのやりたいことを押し付け相手に対処選択を強要させることができる一方、高確率でCAPは先制されるため明確な制限時間があり、ラインを形成するまでにそれなりの被害を被るため、攻めの要所を的確に撃破されてしまうと敗北します。またMAPの相性を大きく受け点もあり安定性に欠ける一面もあります。

上記のタクを見た際に、流れとして大体は数を割いて押し上げることがメインの戦場、防衛することがメインの戦場があることが分かると思います(あくまでメインであって最終目標ではありません)。両戦場の状況を共有し、状況においてリポジや戦線を上げていくことでゲームを進めて行きます。加えて、そのリーグ帯のクラン戦術やBAN状況に合わせて艦艇の分け方が5-2隻から4-3隻等に変化していきます。

 

その上で外周側のCAに注目して見ましょう。主に戦場を固定する役として起用されているのが分かると思います。味方とラインを合わせての押し上げ・内周側と連携してどちらががCAP内に射線を通せるようにしておく・防衛時に内周側とクロス概念を作り出し攻める側への負担を強いる等々、戦略上多様な理由があり基本的に必須の存在です。裏を返せば敵が外周に残存しているに関わらず、こちらだけ目的を持たず内周に寄ることは禁忌事項となります。

これまで示した影響力をより発揮するため、外周CAは使える手札の中でも展開性、ライン形成力、生存性に優れた艦艇が優先的に割り振られます。また防衛側は味方のフォローが主戦場に比べて薄く、より生存性があるCAが割り振られることが多いです。ライン形成力、生存性に優れ、場合によっては再度の押し上げが行いやすいCAとは?そう、ナポリですね!

といった理由で外周にナポリを起用するクランが大多数を占めています。しかしもう一度上のタク図、特に自陣側を見てみましょう。付近の艦艇に黄色いマルがついていませんか?...お察しの通り、同じ戦線を支える相方が状況に応じてリポジする可能性があるのです。メインの戦場の戦況が厳しい・想定外の戦力が来た・逆に対面に全く敵がいない等、ポジティブ・ネガティブ様々なリポジ理由があります。またMAPにより主戦場を攻め上がるためにはBB含む6隻が必要など、戦略上の観点から最初から単騎防衛(遅延)を行う場合もあります。

当然、同じことが相手のクランにも当てはまります。発見艦艇数や失探情報から察するに外周で敵のナポリと二人きり...そのような状況でのタイマンを制し、味方を勝利へ導くヒントを与えるのが本記事のコンセプトです

外周CAの行動原理

クラン戦での戦いの流れ

当然ながらタイマンを仕掛けるには、それまでの状況判断と外周CAとして堅実な立ち回りが必要です。文章で流れを解説するのは難しいのでフローチャートにしました。簡潔にしたつもりですが、それでも情報量が多く1920x1080に収まらなかったので拡大して見てください(画像をクリック→新しいタブで画像を開く→拡大)。ゴメンネ...

上記の内容をざっくり説明すると、右側は自分の担当側へ来た敵が少なかった、あるいは同等の場合、反対に左側は多かった場合が展開されています。理由としてはクラン戦(と言いますかWoWSにおけるPVP全般)は初動の配置で生まれた戦力比に応じた対応がメインとなるからです。

 

フローチャート内では敵がこちらより多く、スポットが切れない場合のみにしか被撃沈の表記が無いことにお気付きでしょうか?外周CAの被撃沈に敵が強く関与できるのは初動だけ(よほどの視界確保能力と火力を保持しながら詰められた時だけ)ということです。基本的に外周CAの被撃沈の有無は味方チームの戦況が決定します。反対側の味方が不利なので攻めて欲しい、ここは無理をしてても突破したいといったタクやダメージ交換の都合が大半です。

それ以外の状況で沈んでいるケースが多い場合、隠蔽に入る判断が遅れている・距離を詰め過ぎている等の技量面での原因と、敵目標が変化していることが判明しているのに撤退が遅れている等の戦略上の判断不足(あるいは判断そのものが理解できていない)が原因考えられます。そのため原因をよく意識、あるいは周りに指摘してもらい改善しましょう。外周の抑えが一方的に無くなってしまうと大抵敗北するので、まずは味方の意図しない所で沈まないことがスタートラインです。まぁ筆者もたまにやらかすんですけどね!

被撃沈の有無は味方チームが決定する一方、判断基準となる情報は(上記のミスを改善するために必要なものも含む)はチームに出してもらう、またはCAプレイヤー側が要請する必要があります。フローチャートでも反対側の味方の戦況、及び敵のリポジが多くの行動のトリガーになっていますので味方との情報共有は頻繁に行うかMODに頼りましょう。

判断基準

若干フローチャートと重複しますが、以下は筆者が判断基準に頻繁に使う情報です。大抵は他のPVPモードと同じですが、聞けば返答が帰ってくるのがCWの良い所であると同時に必須な点です。また反対側を担当する外周CAプレイヤーも同様な情報で動くことが多いので、情報を得たら発言しましょう。

1.担当方面&反対方面の戦況

こちらが動く、反対側の味方に動いてもらうための判断基準となる重要情報。戦力が拮抗した時が一番判断に困りますが、CAPの状態やダメージ交換の状況、残り時間等を見ながら小刻みに情報共有します。チームがこうしたから敵は勝利するためにこう動く、またはこちらがこう動かないと行けない等を予測&共有しその盤面での最適な対応へと移します。それがわからないよ、という人はフローチャートに従った消去方を戦況に当めながら意識してみて頂くと選択肢が生まれると思います。

2.自身と敵の数とヘルス武装構成

1を判断するための材料となる情報です。ダメージ交換がどうなるかがメインであり、勝てるなら押し上げ、負けるなら撤退しながら遅延行動等になります。

ダメージ交換時では自身のヘルスに関して味方の交信の邪魔にならない程度に報告し、場合によっては前線交代を頼みます。交戦によって沈む場合はその旨と大まかな被撃沈予想時間を伝え、試合の総合的な時間猶予を共有しましょう。

また島風の魚雷射程やクレベールの隠蔽等、様々な武装・アプグレ構成がある艦は判明したら共有するといいでしょう。最近まではMODや読み込み画面のステータスでいくつかは判明していましたが、ver12.2現在は不具合で信頼性が無くなっていますので注意。計器を信じろというのはサポート体制あっての言葉なのだ(一敗

3.危険察知の数と無線探知(以下RPF)の向き

2を判断するための材料となる情報です。危険察知の数やRPFの向きを複数人で照らし合わせ、敵の数や位置を共有し戦況を判断、注意・応援を促します。またRPFの位置は少数での防衛時に潜在的なCAP防衛時間を示すために特に重要です。

4.失探時間

敵のスポットがどの程度前の物であるか把握し、RPFや隠蔽状況を考慮しリポジの可能性を味方に促します。DD編成相手には特に重要となります。

5.消耗品の使用状況

修理班の数による潜在的耐久値や、煙幕等の特殊行動が可能かを味方に伝えることでチームの戦況判断の基準となります。また、敵が消耗品を使った際はクールタイムを突ける可能性があるため共有しましょう。

6.味方のフォーカス先

基本的にはその戦場の味方と協議し、戦略上の目標達成のために同一目標を狙いますが、こちらから指定する場合もあります。

7.敵BBのフォーカス先

BB2のレギュレーションでは防衛方面でも対面にBBが来ることが多いですが、即交戦とはならず互いに射線を限定しながら主戦場の方を撃つ場合もあります。交戦に集中している場合気づかないケースもあり得るので、発砲した際は共有しましょう。詳しくは後述しますが、タイマンを行う際にも敵BBに介入される恐れがありますのでこちらから監視を呼びかけることもあります。

 

上記の判断基準とフローチャートを参考に堅実な立ち回りを目指して下さい。立ち回りさえ安定すれば自ずと敵との戦力(影響力)が膠着、あるいはタイマンになる瞬間が訪れるはずです。十分な状況が整ったら、タイマンに挑戦してみましょう。勝利出来れば戦局が非常に有利になります。

推奨ビルド

外周巡洋艦のビルドの解説です。ナポリが基準ですが他のCAにも通用します。

艦長スキル

基本的には情報を手に入れること・生存性を上げることに特化させます。判断基準の項目で述べた情報を出すためにスキルは隠蔽・RPF・危険察知は必須になります。生存性を上げるため、抗堪・管理・敵弾接近を取得します。残りのスキルは好みですが、筆者は発動条件が容易かつ火力補正に優れるアドレナリンと、敵の隙を逃さないために装填手を取得しています。これらの構成が攻守のバランスが良く推奨です。

例外として、重編成のように複数の艦艇で攻勢を仕掛ける場合は生存性のスキルの影響力が下がるため、管理等を削って火力スキルに割く場合もあります。また舵耐性が無い艦艇を使用する場合最後の抵抗が必須です。

英雄艦長を採用する場合のテクニック

国籍によってはスキルに補正がある英雄艦長が実装されているため、上記スキルと補正が重複している場合優先的に配備しましょう。優先順位は抗堪>アドレナリン>装填手>その他です。また砲弾トレーサー機能は艦艇の特定に繋がりますので切りましょう。砲門数や潜在ダメージでも特定されますが相手に渡す情報は可能な限り最低限に。

アップグレード

基本的には以下の通り。

  1. 主兵装改良1。主兵装のHPを上げる非常に重要なアプグレ。
  2. ダメージコントロール改良1。基本的に舵に関してはフォローが必要ないので消去方でこれ。
  3. 射撃システム改良1(ナポリのみ副砲改良1)。精度の向上は火力の向上に繋がるので重要。ナポリは交戦距離の関係でそこまで影響が無く、副砲射程を伸ばすことの方がメリットが多い(隠蔽距離と副砲圏の差が短くなり射程に捉えやすい)ため副砲改良1を搭載。
  4. 推力改良1。ラインを構成しながらでは減速・加速で避けるケースが多く、低速からの立て直しが素早くなる推力の方が恩恵を受けやすい。
  5. 隠蔽システム改良1。生存性や情報獲得のために直結する重要アプグレ。搭載しない場合同艦種に対してもDDか否かの特定能力を失うので注意。
  6. 主砲改良3。タクの問題で遠距離で交戦やクロス役を想定しない限り、主砲のリロードを上げた方が汎用性に優れるため推奨。基本的な連携で射程に困る場合立ち回りに問題がある方が多い。

信号旗

名前が長いので効果名で記載します。

爆沈旗・頑強旗・修理旗・消耗品準備時間短縮旗・速度旗・火災時間短縮旗は性能が固定で向上するため必須です。上記を搭載すると枠が2つ余るので、艦艇によって使い分けます。ナポリの場合は煙幕時間と副砲射程を向上させるのが効果的です。その他のCAは発火率関係の旗や消耗品効果延長旗を搭載することが無難です。

タイマンでの勝ち方

本題です。外周で敵ナポリとタイマンになった時にどのように勝利するかを述べていきます。ここでの勝利とは戦略的勝利(試合としての勝利)のことであり、状況によって勝利目標が違ってきます。

ナポリを撃沈する

文字通り敵を撃沈します。成功すればその時点で敵ポイント減少、MAP・戦況によっては中立及び敵側のCAPを取得が可能であるため、ポイント関連で非常に有利になる一方、同性能のCAで交戦する関係で一度交戦が始まるとやり直しが難しいこと、こちらが撃沈された場合、先ほど述べたポイント関連の有利が敵に渡ることを考慮するとハイリスクハイリターンです。

これらの理由から味方の戦況が不利になった(正確にはなることが予測された)場合や、目標達成までの時間が足りない場合に逆転するための目標として設定されます。迂闊に前進して煙幕を使用して帰る敵をそのまま捕まえて沈める場合にも行いますが、ケースとしては稀です。

前提となる戦い方

ナポリタイマンでは、引き撃ちした方が負けるというCAには珍しい特性を持っています。この特性のせいで他のCAに無い複雑な競技性が生まれています。

引き撃ちが側が負ける原因としては、艦尾付近の垂直部分と艦尾の装甲へのAP弾の貫通弾の入り易さがあります。引き撃ちを行うナポリに対して、追撃側がAP弾で該当箇所を集中的に狙うことでダメージレースで勝利することができます。

その差は相手の回避力や集弾等にも左右されますが概ね10,000~25,000ほどであり、被雷や火災を考慮しても追撃側が圧倒的に有利です。上記は最上級砲手等の火力スキルで覆ることは無く、主砲の性能から引き撃ち側が相手の主砲を破壊することで火力優位になるという策も現実的ではありません(大破まで持ち込むのが困難)。そのため引き撃ちのみで勝利するためにはタイマン前に相手側に予めダメージを与えておく必要があります。

 

タイマンの際はこちらから仕掛ける(隠蔽距離内へ行く)ことで初動は姿勢による不利を無視できます。敵ナポリが引き撃ちの姿勢の場合、そのまま追撃して撃沈を狙います。

重要なのは相手に隠蔽に入らせないことです。3番砲塔の使用頻度が低くてもダメージ交換自体は有利になりますので、相手の姿勢を見ながら逃がさないようにしましょう。副砲は姿勢による相性の前では付け焼き刃なので無理に入れに行く必要は無く、狙えるなら当てに行きたいといった程度扱いです。関連して煙幕+FTスポットで副砲のみ当てるテクニックはこのタイマンでは大きな影響力を及ぼしません。被雷等でダメージ交換が赤字になった場合に使用する、または相手が遅延のために使用する程度です。またナポリ同士のタイマンがメインの記事なのでここではあまり触れませんが、副砲が本領を発揮するのは他のCAとタイマンする際で、DPM差を埋めるために使用します。メイン火力は152mmです。90mmは上部構造にしか貫通しません

 

追撃時の地味なメリットととして、ナポリ魚雷の後方射角は直進して来る艦に対して撃つには主砲の後方射角以上に艦を傾ける必要があるため、姿勢を見ていれば雷撃発射の有無が分かります。敵が明らかに姿勢や砲戦舷を変えた場合こちらも回避機動を取りましょう。フェイントの可能性もありますが、こちらは貫通弾を増やせるので多用するだけ相手が不利になるのでお得です。詳細は次項目で述べますが、相手の動きがよほど単純ではない限りこちらの魚雷発射は非推奨です。

 

順調にいけばそのまま撃沈できますが、相手が引き撃ちしている=つまり相手の影響力圏に近づいているので敵BBに介入される場合があります。とはいえフローチャート通りなら自艦側の影響力が拮抗した際にタイマンを仕掛けているはずなので、敵BBとの距離は非常に開いている(目安としては17km以上)ので、適切に回避が出来れば砲弾が直撃する確率は低いため、敵ナポリ側との角度を見ながら冷静に動きましょう。介入の有無は危険察知の数で分かるので敵弾接近の通知を見たり、味方に射撃を監視してもらいます(味方に既に沈んだプレイヤーがいる場合は特にオススメ)。

ナポリ撃沈後は敵側の自陣CAPを占領したり、そのまま追撃して影響圏を広めていきます。敵がこちら側にリポジした報告や素振りがあるなら撤退し味方に任せましょう。

ヘッドオンからの反転雷撃

ある程度の技量を持つ敵は姿勢相性に関しても熟知しているため、タイマンに持ち込もうとしても、そもそも引き撃ちの姿勢で待機していないか、早い段階で煙幕を使用し反転して来ます。また相性を知らなくても、このままでは不利だから煙幕で反転するといったプレイヤーも多いです。

その際は艦首の装甲帯が無い上部や甲板の上部構造等のHE貫通可能部分でのダメージ交換になりますが、ダメージ量としては撃沈に至るにはほど遠いため、そのまま互いが衝突コースに入ります。相手との距離が刻一刻と迫る中、ラムをするか、魚雷を撃つかの駆け引きが発生します。そのため敵との接近の際は相手の姿勢からの行動意図の見極めが必要なため、煙幕を使用しないでください。

 

反対側の戦況が敵有利な場合、敵はその方面で勝てば良いためラムによる対消滅を狙って来ます(フローチャート上でもその有利を逆転するためにに仕掛けることが多いため頻度はそれなり)。またHPが不利及び魚雷が破損しているのでラムを狙う場合もあります。そうった相手は自身に対して、進路を塞ぐように鋭角に角度を取る航路を選択することが多いです。理由としてはナポリの前方射角と雷速の関係で、他のCAやDDの感覚で1km程度から雷撃しても本体の方が早く敵と衝突します。魚雷を撃たれる前に本体を当てるために最短のコースを取ろうとすると自然と敵との角度が鋭角になって行きます。そういったラムして来る相手には以下に記述する事前に回頭し魚雷を撃つ特殊な方法が必要です。

2km前後を目安に転舵し始めます。恐らくAP弾を中央に被弾しますが必要経費です。

敵が距離を詰めてくるので転舵をし続けましょう。このタイミング魚雷も撃たれますので回避のやり方を考えておきましょう。とは言え相手の姿勢と雷速の関係で偏差を完璧に捉まれる確率は低めです。偏差が進路の軸と合ってしまった場合、全回避は難しいので2発程度に抑えたいです。

後方射角の限界が近くなって来たら魚雷を発射します。相手がこちらに内転している場合1km程度でも転舵による軸ずらしは可能なのでしっかりと航路を予測すること。また限界を攻めすぎると船体が転舵中なこともあり撃ち損なう恐れがあるので注意

魚雷が着弾します。引き続き転舵し、もう片方の魚雷を撃ちに行きます。

後方射角に相手の予測線が乗ったら魚雷を発射します。引き続きしっかりと航路を予測すること。

魚雷が着弾します。これまでの撃ち合いにもよりますが6~7本程度当てれば撃沈が可能です。画像では撃沈通知後すぐにカメラを動かしたためUIがズレています。ゴメンネ

あまりにも魚雷を外してしまうと、こちら側は引き撃ち体制な上に大抵互いに強制発見距離のため、そのまま追撃され敗北します。また相手も同様の行動を取る場合もあり、魚雷の偏差の上手さと事前の転舵の加減による回避の上手さ比べになります。

ラムによる対消滅

互いに対消滅します。状況判断が求められるケースとしては「敵が魚雷を撃つ素振りを一切見せず、自艦の軸上を目指している」など、敵がラムを狙うことが明らかな場合に付き合うかどうかです。結論としては対消滅でのポイント減少による時間稼ぎで味方が勝利できるなら付き合う形でラムします。そんな状態で相手がラムして来るかと言えば微妙ですが、こちらのリポジが把握されていない等、発生率は0では無いため相手の判断ミスに便乗する形でラムします。肉薄雷撃はそれなりにリスクを伴うので、安定度が高いラムを選択するのも手段の一つとなります。

 

またこちらの魚雷が大破している場合、反転してきた場合の相手を倒す方法は基本的にはラムになります。ただし初手から露骨に軸を合わせようとすると警戒されるので、あくまで敵の軸上を抑える程度に動き、2km付近で本格的に当てに行くのが無難です(雷撃の項目でも述べましたが相手の反転が遅れれば、魚雷より先に船体が当たります)。また島があれば仕掛ける前に利用し相手との会敵距離を短くしましょう。とは言え選択肢の狭さで不利なことには変わりないので、成功したらラッキー程度の認識で行きましょう。

裏を返せば魚雷を大破させれば相手の選択肢を1つ削れるため、味方に大口径HEを使用する艦がいる場合戦局に負担にならない程度にフォーカスして貰いましょう。

まとめ・あとがき

味方が不利になった際にナポリが出来る(乗り手にしてほしい)アクションとしてはこんなところです。艦尾付近を狙い続けることや、反転肉薄雷撃はクラン戦以外での発生率が低いためトレーニングモードで練習することをオススメします。

ナポリ同士は引き撃ちした方が負けるという特性は、CAでは特に普及した防衛有利の法則を覆し、外周での攻防を非常に競技性の高いものへと昇華しています。この記事を通して少しでも外周攻防の重要性と魅力が伝わったり、やクラン戦(チーム戦)へのモチベになれば幸いです。

 

この記事はウォーゲーミングジャパン株式会社が権利を所有する著作物を利用しております。©Wargaming